犬の病気クッシング症候群知ってる?末期にはこんな症状があるかも!?

ペット

皆さん、犬のクッシング症候群ってご存じですか?

クッシング症候群は犬がなりやすい内分泌系の疾患。
実は500頭に1頭程度の割合で発症しているのです。

今回はそのクッシング症候群、末期状態だとどうなってしまうのか調べてみました。

犬のクッシング症候群末期症状は?

クッシング症候群は簡単に言うとホルモンに関連した病気。

腎臓のすぐそばにある「副腎」という部分からコルチゾール(ステロイドホルモン)というホルモンが過剰に分泌されて様々な所に悪影響が出る疾患。

一見「老化」と間違えてしまうケースが多く見逃してしまうこともあっります。

ですが、末期だと様々な疾患を併発してしまう怖い病気。

クッシング症候群と診断された場合、治療法はありますが完治することはありません。
症状の進行を抑える治療をして病気を遅らせる事しか出来ないのが現状なのです。

発症して治療しなかった場合、余命は1年半ほどだとも言われています。
クッシング症候群は早期発見早期治療が必須なんです‼

主な末期症状

  • 立てなくなる
  • 食欲低下
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 膀胱炎、尿路疾患
  • 血栓塞栓症、血管障害による突然死
  • 肺炎
  • 膵炎(すいえん)
  • 腫瘍
  • 肝臓の肥大
  • 脳障害(回る・視覚障害・てんかん・まひ)

コルチゾール自体は決して悪いものじゃないの。
むしろ生きていくのに必要なステロイドホルモンで代謝やストレス応答、炎症抑制などさまざまな役割を果たしてくれているのよ。

食欲低下・立てなくなる

初期状態の時はとにかく沢山食べます。
ですが、末期になると食欲が低下して体力・筋力も衰え立てなくなってしまいます。

高血圧

血圧が上昇、高血圧になってしまいます。

コルチゾールが過剰に分泌するナトリウムの再吸収が増加して体内のナトリウム濃度が上昇、それが原因で体液量が増加し高血圧になります。

それだけななく、コルチゾールの過剰分泌は血管の収縮を引き起こしアンジオテンシンII(血圧上昇(昇圧)作用を持つ生理活性物質)の生成も促進させます。

アンジオテンシンIIが血管を収縮させることでも血圧を上昇させているのです。

ナトリウムはミネラルの一種、食塩(塩化ナトリウム)の主成分の一つなの。

人間や犬の体に必要な物質である一方、摂り過ぎは高血圧などの原因になることは有名ですね。

引用:Wikipedia

糖尿病

高血糖状態が持続する糖尿病。

糖尿病の場合インスリンの分泌が少ない、もしくはインスリンの作用が十分に発揮されないのが原因です。

インスリンの作用が十分でないとブドウ糖がきちんと使われず、血糖値が高くなります。
その状態を放置するとさまざまな影響が出てしまいます。

糖が尿から排出されてしまうので、細胞に栄養が取り込まれなくなります。
栄養が届かない細胞は常に飢餓状態となってしまい栄養を取り込もうと食欲が増進されます。

どんなに取り込んでも排出されてしまうので体内のたんぱく質や脂肪など、他の栄養素を切り崩して生命維持にあてようとします。
結果、食欲は増進しても栄養が回らず、脂肪や筋肉の量が減少し痩せていってしまうのです。

糖尿病になると免疫力が低下して感染症が起きやすくなります。
糖尿病によって他の病気も重症化しやすくなるので注意が必要です。

インスリンは血糖を下げる働きのあるホルモンなの。
インスリンの作用が十分に発揮されないと血糖は下がらないのよ。

膀胱炎・尿路疾患

膀胱で炎症が起こり、初期の場合は頻尿や残尿感があります。
これが重症化すると尿の中に膿(うみ)が溜まり、濁りや臭いがきつくなります。

重度の場合尿路疾患になる事も。
膀胱内に結石があった場合、膀胱の内側や尿路を傷つける事で尿に血液が混ざる事があります。

膿が混じった尿や血尿状態だと排尿に痛みがあるので声を上げて鳴いたり、トイレに行くのを嫌がるようになります。

このような膀胱の炎症が続くと膀胱本来の伸縮性にも影響が及びます。
きちんとした量の排尿が出来ず悪循環に陥ってしまうのです。

血栓塞栓症、血管障害による突然死

血栓症(血栓塞栓症)は血管に血栓と呼ばれる血のかたまりができる病気。

血流が悪くなったり詰まる事で痛みや呼吸困難、更には足先の壊死や麻痺などが現れます。
肉球が白くなり手足が冷たくなるのも特徴です。

犬に起こる血栓症の中で多いのは、大動脈部分に血栓ができて起こる「大動脈血栓塞栓症」や肺の血管に血栓ができて起こる「肺血管塞栓症(肺血栓症)」など。

他にも人間と同様、脳に血栓症ができれば「脳梗塞」も起こりえるのです。
血栓症が原因で突然死することもあるので注意が必要です。

肺炎

咳や呼吸困難が原因でおこる呼吸器疾患です。

重度の肺炎になると十分な酸素を取り込むことができず、暑くもないのに「ハアハア」口を開けて呼吸をしたりします。

呼吸が異常に早くなったり胸が大きく動く呼吸をしたり…。
他にも連続する苦しそうな咳をするようだと命にかかわることもあります。

呼吸器疾患は急激に悪化する場合もあります。
舌や歯ぐきの色が青ざめる「チアノーゼ症状」など血中の酸素が不十分なことを示すサインは見逃してはいけません。

膵炎(すいえん)

胃や腸の近くにある膵臓(すいぞう)という臓器に炎症が起きて嘔吐・食欲不振・腹痛などが起こる病気。

突然吐いた
何も食べたがらない
お腹が痛そうで元気がない

これだけ見ると他の病気と見分ける事が難しいのが分かります。

連続する嘔吐や重度の食欲不振は特に要注意‼
重症時には腹膜炎や多臓器不全を起こして死亡する場合もあるのです。

副腎腫瘍

副腎のがん。
クッシング症候群のおよそ80~90%は下垂体腫瘍
10~20%は副腎腫瘍が起こる原因と言われています。

下垂体腫瘍のほとんどは腺腫という良性腫瘍。
稀に腺癌という悪性腫瘍のこともあるのです。

下垂体腫瘍げ原因で下垂体から分泌されるACTHが増加し、二次的に副腎皮質から分泌されるコルチゾールの量も増えるためクッシング症候群を起こすのです。

副腎腫瘍の約半分は良性腫瘍。
残りの約半分は悪性腫瘍、副腎腫瘍によって副腎皮質から分泌されるコルチゾールが増えてクッシング症候群を起こすのです。

肝臓の肥大

犬がクッシング症候群かもしれないと超音波検査ですると、ほとんどのケースで肝臓が大きくなっています。
肝臓の大きさが正常値を超えてしまうと、周囲の臓器を圧迫してしまいます。

肝臓はとても強い再生力を持っています。
炎症などで幹細胞が壊されると全力で再生してくれます。

腫れあがり肥大してしまうと肝臓の機能が低下、肝臓本来の役割を果たせなくなってしまうのです。

脳障害(回る・視覚障害・てんかん・まひ)

クッシング症候群により脳下垂体に腫瘍ができると痙攣発作などの神経症状が併発することがあります。

脳下垂体に腫瘍ができると、夜鳴きや徘徊することがあります。
これらも老犬見られる症状なので病気だと気づかずに見過ごしてしまうケースが多いのが現状なのです。

犬のクッシング症候群初期症状は?

そこで💡
クッシング症候群の初期症状を見極められれば予防策はあるかもしれない。
日頃から気を付けて観察するのはこんなところなんです。

元気が無くなった
トイレにいく回数が増えた
水分を以上に摂る

足腰が弱ってお散歩も嫌がり運動量が減った
運動もしてないのに呼吸が荒くなった
抜け毛が増えた
など…。

老化と見分けが付きにくく、うっかり見逃しているケースも多いと言われています‼

7歳以上の雌犬(メス♀)
特にビーグル・ダックスフンド・プードル・ボストンテリアがなりやすい犬種だと言われているのでチェックしましょう。

犬のクッシング症候群中期症状は?

中期になるとこのような症状が見られます。

主な中期症状

  • 飲水量と尿量の増加(頻尿)
  • 食欲旺盛
  • 左右対称の脱毛、薄毛
  • 皮膚の乾燥や炎症、黒く変色
  • 腹部の膨らみ、たるみ
  • 筋肉量の減少

飲水量と尿量の増加(頻尿)

頻繁に水を飲むようになり、それに伴い頻尿になります。
尿の色も薄くなります。

おかしいなと感じたら一日の水分量を測ってみることをおすすめします。

一般的に犬が一日に飲む水の量は体重によって決まります。
フードに含まれる水分も込みですが、おおよその目安にしてみましょう。

犬が一日に必要な水分量(体重別一覧表)

2kg  220ml  24kg  1,430ml
 3kg  300ml  26kg  1,520ml
 4kg  370ml  28kg  1,610ml
 5kg  440ml  30kg  1,690ml
 6kg  510ml  32kg  1,780ml
 7kg  570ml  34kg  1,860ml
 8kg  630ml  36kg  1,940ml
 9kg  690ml  38kg  2,020ml
 10kg  740ml  40kg  2,100ml
 12kg  850ml  42kg  2,180ml
 14kg  960ml  44kg  2,260ml
 16kg  1,060ml  46kg  2,330ml
 18kg  1,150ml  48kg  2,410ml
 20kg  1,250ml  50kg  2,480ml
 22kg  1,340ml

食欲旺盛

「副腎」からコルチゾールが過剰に分泌されると血糖値が上昇します。
高血糖の状態は脳に飢餓感をもたらすので食欲旺盛になります。

脱毛、薄毛

クッシング症候群の代表的な症状「左右対称の脱毛」が見られます。
頭と尾以外の部分ならどこでも表れます。
脱毛部の皮膚の血管が透けて見える事もあります。

皮膚の乾燥や炎症、変色

皮膚の黒ずみや乾燥、フケの量が増えるなど皮膚トラブルが起こります。

腹部の膨らみ、たるみ

あきらかに腹部が膨らんで太ったように見えます。
前身が太る訳ではなく腹部だけが膨らみたるんだようになります。

筋肉量の減少

全身の筋肉量が減少して少し歩いただけでも呼吸が荒くなり、思うように動けなくなります。
お散歩も嫌がり横になる時間が増えていきます。
呼んでも反応しなくなる事もあるようです。

犬の病気クッシング症候群知ってる?末期にはこんな症状があるかも!?のまとめ

老犬になればこんな風になるよな~。
調べてみると自分でも勘違いしそうだなとしみじみ感じました。

犬の人間と同様、糖尿病が引き金で様々な病気になってしまう事があるのですね。
クッシング症候群になると治療は出来ても完治は無理。
それもとても切ないです。

ならば、初期の段階で発見して治療をしてあげる事が大切だと学習しました。
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言葉を話せない犬達の気持ちを感じ取ってあげる事が大切なんだと思います。

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