「桜の花言葉が怖い」って、聞いたことありませんか?
桜は春の象徴、日本人は昼でも夜でもとにかく桜を観るのが大好きですよね?
実は桜の花言葉が怖いなんて噂が…。
そんな桜の花言葉、1つでも知っていますか?
今回は桜の怖い花言葉と噂について調べてみました。
桜の花言葉が怖いのは嘘⁉
「桜の花言葉が怖い」これは噂で、花言葉自体に怖いものは無いんです。
桜は日本を代表する花で、全国には【600種類以上】あると言われています。
基本野生種【11種】から生まれていて、自然交配で生まれたものだけでも【100種以上】あり、分類方法にも少しずつ違いがあって、正確な数字は分からない程沢山の種類があるのです。
それぞれの桜に花言葉があるのですが、「怖い」花言葉は見当たらないんです。
この基本野生種の11種から、沢山の桜の種類が出来たんだね!
- ヤマザクラ(山桜)
- オオヤマザクラ(大山桜)
- カスミザクラ(霞桜)
- オオシマザクラ(大島桜)
- エドヒガン(江戸彼岸)
- チョウジザクラ(丁字桜)
- マメザクラ(豆桜)
- タカネザクラ(高嶺桜)
- ミヤマザクラ(深山桜)
- クマノザクラ(熊野桜)
- カンヒザクラ(寒緋桜)
日本の代表的な桜の花言葉
桜の花言葉には「美人」「純潔」「心の美」など、美人を象徴する意味がほとんどでした。
日本の代表的な桜の花言葉をご紹介しましょう。
ソメイヨシノ(染井吉野) 精神美 優れた美人 純潔 高貴 |
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ヤマザクラ(山桜) あなたに微笑む 純潔 高尚 淡白 美麗 |
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マメザクラ(豆桜) 優れた美人 淡白 純潔 |
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オオシマザクラ(大島桜) 心の美しさ 優れた美人 純潔 |
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カンヒザクラ(寒緋桜) 純潔 高尚 心の美 愛国心 優れた美人 気まぐれ |
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エドヒガン(江戸彼岸) 心の平安 |
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カワヅザクラ(河津桜) 純潔 優れた美人 精神美 思いを託す 淡白 |
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オオヤマザクラ(大山桜) 純潔 心の美しさ |
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ヤエザクラ(八重桜) 理知に富んだ教育 豊かな教養 |
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シダレザクラ(枝垂桜) ごまかし 優美 円熟した美人 |
引用:Wikipedia
桜の花言葉は怖いと言われるようになった理由とは?
桜の花言葉が怖いと言うよりは、桜には怖いイメージや言い伝えがある事が分かりました。
他にも、ある年齢より上の方が「良いイメージが無い」と感じている事も分かりました。
桜は軍人の象徴
桜は「いさぎよく散る軍人」のイメージと重ねられて、日本帝国軍人の象徴とされていました。
明治2年、明治天皇によって建てられた靖国神社、東京管区気象台が指定する東京地方の桜の標本木としても有名ですよね。
実は桜の樹は、靖国神社建立の翌年から植え始めたと言われています。
明治3年には海軍を表す徽章(きしょう)がいかりと桜の花を組み合わせたものになり、陸軍の徽章は星をモチーフとしていましたが、ボタン・正剣・襟章・帽章にも桜が使われるようになり、軍人との関係性が増していきます。
戦争を経験した世代からは、桜の花から「戦争や軍人」をイメージしてしまい、桜の花びらが散る光景は、寂しいだけでなく、どこか怖い感覚も感じさせているのでしょう。
日本の学校には必ずある校庭の桜
日本の学校の校庭に咲く桜、実は帝国主義の名残と言われているのです。
散り急ぐ桜の花びらは、日本のために命を惜しまず敵陣に特攻する軍人のイメージとされ、桜を軍人精神と結びつけてほめたたえました。
日清戦争や日露戦争の勝利によって日本の軍隊が力を持つようになりました。
軍人をたたえ、その後、象徴となるさくらを全国に増やしていく事になるのです。
最初は陸軍の陸軍兵舎に桜が植えられて、後に学校の校庭にも桜が植えられ、子どもたちに「桜=軍人の精神」だと教育されていく事になりました。
戦後の悲惨な光景を何とかしようと、日本花の会が行った桜の苗木の無料配布も手伝って、今のような「学校=桜の樹」となっているのです。
これも、戦争を経験した人達からは「桜は美しいけれど寂しく怖い」という負のイメージが強いのかもしれまんせんね。
桜には「クマリン」と呼ばれる毒がある
桜の葉は「クマリン」と呼ばれる毒を生成します。
実はそのクマリンの影響で、桜の下には雑草が生えにくいのです。
人間には害は無く、逆に血流の改善やむくみの解消など、良い影響があるのですが、他の植物(全てでない)には毒性があると言われているのです。
この毒があることで、桜の下には草が育ちにくい事から、「何か怖い成分があるのでは?」というイメージが出来てしまったのかもしれませんね。
クマリンは桜餅についている「葉の塩漬け」に含まれています。
あの独特的な香りがクマリンの香りなんですよ。
兼六園のおばけさくら「小糸桜」
石川県金沢市にある日本庭園「兼六園」に、1本だけ「小糸桜(こいとざくら)」と呼ばれるちょっと変わった桜があるんです。
その小糸桜は、井出から生える不思議な桜なんです。
昔、小糸という娘がいました。
とても美しい娘だったので、ある日殿様から求愛されるのです。
ですが、小糸には好きな人いたのでこの求愛を断ってしまいます。
怒った殿様が小糸を「手打ち」にして、この井戸に投げ込んでしまったという伝説が残っているのです。
この井戸には今でも水が入っているのですが、桜は井戸の下からではなく、横の壁から生えていて、今でも綺麗な桜を咲かせているようです。
そんな悲恋から、地元では「井戸には小糸の悲しみが詰まっている」と噂されているのだとか。
このように、日本全国には「血染めの桜」や「木花咲耶姫(コノハナノサクヤヒメ)の伝説」など、奇妙な話が伝えられているのも原因の一つかもしれません。
かつて霞城公園内に存在したという怪談スポット「血染めの桜」
最上義光が河北町谷地を治めていた敵将 白鳥十郎長久を婚姻策略をもって山形城(現 霞城公園)に呼び出し、騙して切り殺し、家臣たち一緒に遺体を北のお堀に捨てた事件
その血飛沫を浴びた桜の木は毎年濃い色をつけたという
創作説もある pic.twitter.com/zxipHrXyOA— 大沼兄昌 / オオヌマケイスケ (@OnumaKeisuke) February 13, 2022
都市伝説「桜の下には死体が埋まっている…」
1928年に発行された梶井基次郎の「桜の樹の下には」の代表的なセリフはあまりにも有名ですよね。
桜の樹の下には死体が埋まっている
実はこれ以外にも「桜」と「死体」を結びつける話があるんです。
「綺麗な桜の下には死体が埋まってる」といいますが、何かその発祥に関わる事があったら教えてください!
国文学者の柳田国男氏の説によると。
昔、「桜」と名のつく地名のところは死体捨て場だったそうです。
春になると桜の木は、死者の魂を咲かせ、はらはらと散っていく。
その様子がこの世のものとは思えぬほど美しい事と、夜桜は青光りして見え、まるで死者の顔色のようにも思えたのだとか。
そして、梶井基次郎の「桜の樹の下には」という小説で 「桜の木の下には屍体が埋まっているから美しい花を咲かせる」 と表現をされたことで、関わりを深くしていったようですね。
火葬が一般的になる昔は、死体の処理方法は土葬でした。
埋められればまだ良いのですが、放置や野ざらしも珍しくなかったようです。
そんな時、偶然桜の根元に死体が捨てられ、死体は徐々に根元で朽ち果てて、次の年にその桜の木は見事な花を咲かせた。
そんな偶然が積み重なり、いつしか死体は桜の木の下に埋葬されるようになったなんて噂もあるんです。
引用:Yahoo!知恵袋
偽客を「さくら」と呼ぶ偽物のイメージ
偽の客を「さくら」と呼びますよね?
パーティーなどの主催者に雇われ、お客に紛れてその場を盛り上げたり、商品の売り上げに貢献する人の事をさくらと言います。
さくらと言われると、何となく「偽物」のイメージが付きまとってしまいます。
その「さくら」の由来は江戸時代。
芝居や歌舞伎を無料で見せてもらう代わりに、盛り上がる見せ場のシーンで掛け声をかけて雰囲気を盛り上げる人の事を「さくら」と呼びました。
桜の花見も無料で、その場の盛り上がりが桜のようにパッと咲き、サッと散っていくことから、雰囲気を盛り上げる仕込み客を「偽客=さくら」と当て字で呼ぶようになったと言われているのです。
河川敷の桜には水害対策の役目がある
河川敷に並ぶ「桜並木」は、桜堤と呼ばれる堤防の役割を果たしています。
なので、桜堤がある地域は水害の恐れがある地域と言える訳です。
江戸時代の中期、水害対策を目的として整備されたという説が有力で、桜は他の植物よりも水害対策に向いている事を、当時の人々は知っていたようです。
- 桜は大きく根を張らせる植物なんです。
- 桜は昔から多くの「花見客」を呼べました、大勢の人が集まり地面を踏み固めてくれるので、地盤を強くすることが出来たのです。
- 堤防も冬の凍結と春の解凍で地盤が緩みます、桜の開花の時期が梅雨の前なので、大勢の花見客が緩んだ地面を踏み固めてくれたのです。
桜という名前自体が神秘的
桜は、その名前自体が神秘なのです。
桜には神や霊を鎮める力があると考えられていて、その証拠に桜の枝を折って神に捧げる「花折り」の風習が今でも残っています。
桜の「さ」は稲の霊の名前で、「くら」は神の座を意味しています。
昔は、花に宿った稲の霊を迎えて儀式を行い、神仏・精霊をなぐさめから、田植えを始めたと言われいるくらい、昔から信仰の対象とされている植物なのです。
桜は、怖いと言うよりは「神秘的」という言葉の方が似合いますね。
桜の花言葉が怖い‼それって嘘本当?どうしてそう言われるか知ってる⁉のまとめ
- 桜の花言葉に怖いものはありません。
- 桜の花言葉は怖いと言われるようになった理由には様々あるんです。
桜の花言葉には、怖いものはありませんでした。
桜の花言葉をフランス語で訳すと「私を忘れないで」のように、ちょっと見方を変えると「違う意味で怖い」と感じる人がいるのも分かりました。
それでも、何となく怖い・寂しい・悲しいイメージがあるのは、何故かしら?
と調べてみたら、沢山の理由がありました。
確かに悲しいイメージもありましたが、それだけ桜は「身近」な花なんだな~と感じました。
他の花ではこんなに色々な「都市伝説」のような話は出てこないですからね。
それだけ「桜」に注目している、やはり日本人が大好きな花なんだと思いました。
これからは堤防や学校の校庭の桜も、ちょっと違う目で見てみるのもいいかもしれませんね。
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